同友会ニュース−企業訪問

精密板金溶接加工の職人魂を武器に…(有)宇賀神溶接工業所 代表取締役 宇賀神 一弘

ものづくりへのチャレンジ

  同社は昭和45年に東京都板橋区で創業し、現在は埼玉県朝霞市浜崎で日々お客様のご要望に応えるために腕を磨いている。
先代の貞弘氏から、代表を受け継いだのは2009年のことで、まだ社長就任約3年と若い経営者だ。子供時代から先代の「ものつくり」を見て育ってきたが、大学卒業後は旅行代理店に就職し、主に法人向けの営業職に従事していたそうです。
そんなある日、ふと思ったのが、幼少の頃に先代である父の背中越しに見た物づくりの仕事でした。28歳の時に旅行代理店を退職し、(有)宇賀神溶接工業所に入社、現在に至るのですが、今までサラリーマンをしていたのと、「ものつくり」の現場では仕事の内容がまるで違い、お客様の要望を叶えるどころか、図面さえ読み取ることが出来ず、0からのスタートに、かなり苦労もあったそうです。しかし持ち前のガッツと周りに居た職人の先輩方に支えられ、溶接技術に磨きをかける日々を過ごしたそうです。

オリジナルブランドを創設

  そして入社3年が経った頃に、今まで主な仕事であった半導体精密部品等の加工だけでは、先行きの陰りがあると思い、「自分で考えて自分で作る!」自社商品作りに着手し、一からデザインを学ぶため、再度学校へ通い、2007年にオリジナルブランド「WELDICH」(ウェルディック)を創設しました。
自社の特性であるステンレス溶接の技術を生かし、様々な展覧会に作品を出展、入選しており、TOKYO DESIGNERS WEEK 2008では総ステンレス製で楕円形の美しさが際立つ「OVAL CHAIR」、(写真参照1)同年の「座ってみたい北の創作椅子展2008」では、三個の大きさが違うステンレス球体と波状のフォルムが美しい「SUN&RIVER」(写真参照2)が入選。さらにシーサイドベンチ・シンポジウムではステンレス製の大きな球体と木材の調和が美しい「KAKEHASHI」(写真参照3)が入選するなど、徐々に自社ブランドが認知されていきました。
そして、その活動の中で生まれたのが「TRINITY DRIVEハンドバイク」(写真参照4)車椅子の方の為に造られた自転車です。この自転車は、腕で自転車をこげるだけではなく、車椅子の方に乗り降りの負担を少なくするために、座席を車椅子と同じ高さに設定されていたり、高強度と高耐食性を持つステンレスという素材を使うなど、様々な工夫がされており、使う方への思いやりが込められた作品になっていると思います。

オリジナリティとそれを支える技術力

  これからも、更なるオリジナルステンレス製品の企画・開発・製作から、各デザイナー様からの受注製作まで、幅広く事業を展開したいと抱負を語っていただきました。
わずか5名の社員の会社ではあるものの、自社の特技を最大限生かした営業展開と、積極的に展示会に出品し、技術力のアピールで「ものつくり」の魂を売る、そんな社長の意気込みを強く感じた取材となりました。

会社概要

(有)宇賀神溶接工業所
代表取締役 宇賀神 一弘
朝霞市浜崎4-14-15
TEL:048-486-2720
FAX:048-486-2721
URL:http://www.yousetsu.net/

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