同友会ニュース−企業訪問

社員が「この会社に勤めて良かった」と思える会社づくりをめざして((有)新郷運輸 代表取締役 赤城義隆)

給与5万円からのスタート

   現会長であるお父様は当時勤めていた運送会社から独立し、赤城氏を誘い、個人営業からのスタートでした。今から約18年前、貨物運送事業免許をもつ会社を買い取り、本格的に事業を開始したものの、当時はビジネスプランもなくすぐに運転資金に行き詰りました。売上からガソリン代や社員の給料を支払い、諸経費を支払っても利益が出る、と算段するも売上金の入金は2ヶ月先になります。こんな状況で創業してからの2年間は現会長が5万円、赤城氏が3万円の給料でした。何のための独立だったのかと不安を抱えながら働いていた時期だったと言います。

“ないこと”は成長の糧

   さらに財務については、資金がない中で簿記の本を友人から借りて、会計ソフト入力から申告書作成まで独力でこなしてきました。「お金がなくても何とかなります。何とかするんですよ」と豪快に笑いながら語る姿に圧倒されました。おかげで財務に詳しくなり、経営状態を数値で、その要因を含め把握できるようになりました。

転機

 赤城氏自身ドライバーとなって納品していた時、納品先が「土・日に家電の配送が出来るところはないか」と相談されたので名刺を渡したところ、「ぜひお願いしたい」とその場で即決。以来、1日も車両を休ませないで稼働できるようになったとのことです。
 売上を伸ばすために土・日の仕事も断ることなく進め、従業員15名・車両10台と増やすなかで徐々に財務が安定してきました。
 更に家電の配送については単に運ぶだけでなく、テレビであれば設置し視聴できるまでの対応を行っていたため、利益を上げることが出来ました。それは家電の設置技術を持っていた赤城氏の弟を呼び寄せたことが成功の大きな要因でした。

社員の成長なくして事業承継は実現できない

   しかし、この家電の配送はエンドユーザー相手でクレームが大変厳しく、社員にとっては過酷な
ものだったため退職が相次ぎました。
 赤城氏は「定年まで働き続けられて良かった」と思われる会社づくりを目標としていました。な
ぜなら、現在35名の社員がいて、その家族を含めると約100名の生活がこの会社で賄われているからです。その責任を重く受け止めて、様々な業務改革を行い、社員にとって負担となっていた家電配送関係の業務は全体の80%から20%弱となりました。その結果、「会社に帰って来るとホッとする」と言う声を聞くようになり、社員同士の会話も盛んになったとの事です。
 また、会社規模が大きくなる中で組織づくりにも着手しました。お父様が65歳で社長を退くと、
赤城氏は以前から宣言した通り、役員と社員の間に部門幹部の役職を置く体制に変えました。幹部育成に力を入れ、部門ごとの売上・利益だけでなく、会社全体の経営状況の「見える化」を実現したとの事です。それによって、「幹部の意識が目に見えて変わった」と振り返り、今では「私達に任せて社長は休んで下さい」と、正月休みを作ってくれるまでになったということです。

同友会について

   同友会に入会して9年。「なかなか参加できませんが、みなさん本当によく勉強されているなと刺激になります。今回地区会の会計を仰せつかりましたので、これを機会に参加を増やしていきたい」と語ります。また赤城氏の感想として、優れた理念を支える財務の重要性についても言及していました。「今後は共同求人にも参加していきたいと考えています」とのことで、これからの同友会での活躍が大いに期待されます。

企業概要

赤城 義隆 あかぎ よしたか
(有)新郷運輸 代表取締役
埼玉県川口市東本郷1-8-15
TEL:048-283-8833
FAX:048-283-8836
http://www.shingo-transport.co.jp//

▲ このページの先頭にもどる

携帯対応について