同友会ニュース−活動報告

【障害者雇用推進委員会】 なぜ今障害者雇用なのか?〜社長が変わり、社員が変わり、社風が変わった〜 【委員長インタビュー】

【障害者雇用推進】委員長 インタビュー 沼田道孝( 蠡莪豬弍珍蠱冥 取締役、埼玉中小企業家同友会副代表理事)大宮東地区会

  ―なぜ今、同友会で障害者雇用が必要とされているのですか?

沼田委員長 私たちが普段生活をする場面(教育、仕事)の中で、彼らの姿を見ることはあまりないでしょう。でも現実には多くの障害者の方たちがいて、社会的に『福祉なの?自立なの?』といった、非常にあいまいなところに立たされているわけです。
 2013年中同協では、人を生かす経営として『経営労働・社員教育・共同求人』の企業づくりの中心的な委員会の3つの柱に加えて、『障害者雇用』を位置づけました。
 障害者といっても一人ひとりその程度などが違い、仕事に対してのコミュニケーションを取ることがとても難しく、企業としては、雇用する難しさに直面するわけです。雇用することで、生産性、効率性だけを追求することも、できなくなりますしね。そういった中で、障害者の方も一緒に働くことができる環境というのは、まさに人を活かす経営、つまり人に優しい企業をつくることになるわけです。そういう環境をつくることで、まず社長が変わり、社員が変わり、そして仕事のシステムを変えるために創意工夫をし、新しいコミュニケーションが生まれ、誰もが自立し、平等に豊かに働ける企業ができる。だから、今、障害者雇用が必要なのだと思います。

  ― 埼玉同友会での実際の雇用の状況はどうなのでしょうか?

沼田委員長 埼玉では今年度、部会から委員会になったところで、障害者雇用推進はまだ始まったばかりなのです。委員会としては柱にしていることは、ー遜生を受け入れる(短期、トライアル雇用) 雇用している会社の掘り起しとベンチマーク 9埓等への政策提言(各機関との連携づくり)ですね。委員会のメンバーは、障害者雇用を特別なことだとは思っていません。『豊かな社会、一緒に生活できる社会づくりを目指して』という思いを第一に活動していけたらと考えています。

― 実際に第一経営では障害者の方を会社に受けいれてみて何か変化がありましたでしょうか?

沼田委員長 第一経営は、いわゆる『士業』と呼ばれる分野ですので、同じ会社の中でも立場により働く意識が分かれてしまう、という時期がありました。私としてはサービス業なのだから、企業の支援、サポーターであるという意識を共通で持ちたいと思っていましたが、なかなかそうはならなかったのです。
 障害者雇用に取り組もうと思ったのは、ある時から社員が変わって、会社の雰囲気も変わり、自然と社員にも共に働く態勢ができる事を想定して社員に働きかけをしました。

  ― 雇用に取り組むことに関して、難しいことや問題はなかったのでしょうか?

沼田委員長 最初はものすごく反発をくらいましたよ(笑)。無理だ、どうするのだ、なんて声があがっていました。それで最初は実習生という形で受け入れましたが、不思議なもので一緒に働いているうちに、自分の仕事をしながらサポートをし合うという連携が生まれてきました。
 社員が変わる一番のきっかけは、障害を持っている人と一緒に働くと、その人を自然に受け入れ、その人が働きやすいように気をつけるようになります。彼らはいつも一生懸命なのです。私たちは、言葉だけでは伝わらない、書いたり、一緒に動いたり、とにかくわかるまで、伝わるまで徹底的につきあってあげることが大事なのだと気づかされました。
 今では、社員自らが障害者雇用のための働きかけを社内にしてくれています。

― 障害者雇用に取り組むうえで、何が一番大切なのでしょうか?

沼田委員長 『障害者自身が自ら働く』この環境を提供できる企業づくりに取り組む、という思いでしょうか。困難なことはたくさんあります。苦労もたくさんあります、でも、雇用した障害者の方を信じて仕事を任せようという、受け入れる気持ちが一番大切だと私は思いますね。これは、障害者に限ったことではなく、『その人個人の能力を見出す、引き出す』共に育つ、共育の原点なんですよ。社長の成長が会社の成長、経営の一環ですよね。

― 最後に、同友会運動と障害者雇用について。私たち、同友会の一員として、障害者雇用に対し、実際どう取り組んでいけばよいのでしょうか?

沼田委員長 同友会運動の中に、障害者雇用の答えがあるわけではないのですよ。それは、経営労働しかり、社員教育しかり、共同求人しかり、でしょう。障害者雇用をすれば、必ず会社が変わる、という保証はない。しかし障害者雇用を通して得られる、新しい企業づくりは確かにできます。それは同友会運動の中でどう受け入れられるのか、まだ始まったばかりですが。見つける大変さと共に、見つける面白さも感じています。
 今、行っているサービスも、常に変化を求められます。それは、会社組織であり、社風であり、社員教育であり同じです。「会社」と「障害者」が共に生きる、共に受け入れる、そうした企業づくりをしていく中で、色々な環境に耐えうる自立型企業を目指すことに同友会運動として取り組まなくてはなりません。私たち会員も、小さなことからでもまずやってみる、踏み出してみる、ここが大事なのではないかと思います。変化を目の当たりに見られるダイナミズムも中小企業ならではの喜びですからね。  

     ▲「できるようになって、褒められるとうれしい」と語る
      社員(中央)に沼田氏も目を細めてうなずく

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