同友会ニュース−活動報告

【共同求人委員会】 〜みんなでやろう!未来の会社づくり〜 【委員長インタビュー】

 新卒採用は難しく、共同求人委員会参加のハードルは高いと思っている経営者は少なくないと思います。人材不足であっても、なかなか一歩を踏み出せない主な理由には、求人にかかる費用の問題、その後の会社の変化についての不安、経営計画等で中長期的な採用計画を描ききれていない、あるいは同友会共同求人委員会の活動そのものがよくわからないということではないでしょうか。
 「金額と見合う採用活動となるのだろうか」
 「新卒採用し、育てることで会社はどのように変わるのだろうか」
 「共同求人委員会に参加するのに企業規模は関係ないのだろうか」
 などの疑問点がクリアーになれば共同求人委員会の参加者も増えるのではないかと考え、広報委員会では共同求人委員会の特集を企画しました。

 

        ▲2015 年合同企業説明会での一コマ

共同求人活動の理念

 共同求人活動は、人を採用し教育する過程で、会員経営者が教師ともなって、お互いの社員と育ちあい、励ましあう、また、若者の自立や挑戦する意欲を引き出す環境を親や学校とともに作っていくなど、一企業ではできない、共に育ちあうネットワークを地域に築いていく活動でもあります。(中略)豊かなコミュニケーションが保障され、自主的に働くことができ、育ちあえる社風づくりは若者の成長に欠かせません。
 あてにされながら働き、人間同士の深い関わりあいの中で、若者が成長していく中小企業は、現代日本における人間形成の重要な「場」です。新卒の採用、育成への挑戦を通じて企業革新をもたらすのが共同求人活動なのです。(中略)共同求人活動は、学生、親、教師たちと共に、学ぶとは、働くとは、人間の暮らしとは、という人間にとって重要な命題を、粘り強く、科学的に、人間の尊厳にかけて追求する活動です。
(中同協 人材育成で企業の活性化を〜共同求人委員会のすすめ〜より一部抜粋)  

        ▲2015年10月 委員会の箱根合宿

委員会活動方針

 共同求人活動を通して、同友会型企業づくりを進めるための、三位一体経営実践企業のトップランナーとして、委員会企業皆様のさらなる発展を目指します。通年行事に関しては、各企業様の変わらぬご協力をいただきながら新たな方策も盛り込みながら、ますます活発に積極的に進めて行きたいと考えます。その一環として、新たな共同求人研究会(仮称)、高校求人研究会を開催します。
 また、行政や学校との連携も、委員会企業皆様の大きな負担とならない範囲で、積極的に進めてまいります。
(2016年 委員会活動スローガンより)

都丸委員長に突撃取材!

都丸亮一 氏
トマル電気工業 代表取締役 
戸田・蕨地区会 共同求人委員長


 さまざまな疑問点をクリアーにするべく、都丸共同求人委員長に、共同求人活動の真の意味するところ、実際の活動についてなどをインタビューしました。

   今年度のスローガンで『今が変革の時、将来を見据えた人財戦略で求人の難局を乗り切ろう!』とありますが、この“将来を見据えた”というのは今年に限ったことではなく、なぜ採用するかということは、会社を将来維持発展させていくためにどのような人事戦略をたてるかということなので、永遠のテーマといえるかと思います。景気がよくなると中小企業は採用が難しくなるので、求人委員会参加者が増えますが、昨今売り手市場となり、まさに難局に直面しているといえます。変革の時ということで、戦後70年が経ち、事業継承をする時期に差し掛かった今、日本の企業に後継者がいないという問題を抱える企業が多い。また、就職活動の時期が変わり、揺れ動いているのでまさしく変革の時かなと思っています。
 三位一体ということで、経営指針、社員教育、共同求人、その中で共同求人だけは躊躇される方が多い。私たちは共同求人を「社会運動」だと考えています。同友会が目指す三位一体は、経営指針と社員教育、そして共同求人ですが、この中で、新卒採用をしていくという共同求人は一番後回しになる企業が多く、裏を返せば、求人をやっている企業は、社員教育も経営指針もできている、またはやらなければならないということになります。ですので、私たちは三位一体経営実践企業のトップランナーであり、この活動を広めていく使命があると考えています。近年、障害者雇用も含め、人が人として生きる人間尊重の環境づくりも同様の理念のもと、展開されています。

多岐に渡る共同求人活動

 共同求人活動は毎年3月に、大学の先生とのパイプづくりや意見交換の就職問題懇談会から始まります。そして4月を皮切りに、年に5回合同企業説明会(以後合説)が行われます。この合説は、各企業がブースを出して、学生に企業説明を行うものです。合説の前には委員会の全メンバーで約70の大学等に訪問し、合説のPRとともに関係づくりを行っています。
 その際、アンケートも実施して内定率や学生の動きなどをつかむようにしています。続いて6、9月にもそれぞれ高校、専門学校・短大の先生との懇談会。10月には委員会合宿交流会。そして行政や外部からのキャリア育成や、就職支援対策会議への参加依頼も多くなっています。学校との連携の一例として、昨年から鳩ヶ谷高校で「働くこととは」をテーマに、委員会メンバーが授業を受け持ったり、大学でガイダンス講師依頼にも委員会で可能な範囲で対応しています。その他にも、県立高校の生徒と親、先生との四者面談というものも有意義な活動として取り組んでいます。
 また、中同協主催の全国交流会などを通じ、他県同友会の優れた活動や、同友会全体で取り組む課題の共有を図っています。
 委員会内での活動も変わってきました。今までは正副委員長会議で決めたことを委員の皆さんがやっていくようなやり方でしたが、今年度から共同求人研究会を立ち上げ、委員会活動として、委員の皆も活動に参加できるようにしました。また、いきなり共同求人への参加には躊躇がある会員が、高校の求人なら、という方もいるので、新たに高校求人研究会も立ち上げました。高校求人ならではの取り決めなどを勉強したり、経験者に報告してもらったり、などの活動です。ただ、参加者が少なく運営にはまだ課題が多いですね。
 委員会の活動も、新しい方に入っていただき、新しい発想で新たな方策を盛り込まなければ、沈滞化してしまうかなと危惧しています。  

         ▲合同企業説明会の相談コーナーにて

新卒を採用すると会社が変わる!

 新卒の社員を採用すると先輩社員が後輩に仕事を教えるわけですが、そこで先輩社員もいいかげんな事は教えられませんから、勉強し成長するのです。自然に後輩や部下を教育するようになりますから、会社の雰囲気も変わります。経営者自ら教えなければならないわけではないですよ。なにも毎年採用しなければならないわけではないですし、二年に一度でも新卒を採用することによって、必ず会社の風土が変わっていきます。新卒者は中途で採用するよりも自社の社風に馴染みやすいのではないでしょうか。無垢の新卒社員を育てることで、会社の方向性を理解してくれるので、戦力となったときに一枚岩として会社を大きく変えることができるのです。
 また、今一人で経営されていても、いずれ引退されますよね。今までのノウハウ・技術や顧客を次に繋げるには社員を採用すべきではないでしょうか。仕事を教えるには手間も時間もかかりますが、仕事があるのなら事業の幅も広がっていきますから。インターンシップ制度や就労体験などで雇用のチャンスを増やせないでしょうか。現場でのインターンシップ活用は、安全管理の面から難しい企業もありますが、自社内にて行うのであれば、やりやすいですし。埼玉ではありません
が、東京同友会では「一週間・社長のカバン持ち」という取り組みを行い、社長に同行させる、おもしろいインターンシップ制度もあります。  

▲鳩ヶ谷高校就職ガイダンスで、中小企業で働く意義について語る。

今後の課題・悩みについてお伺いしました。

   2015年の委員会参加企業は25社、1992年の87社だった頃に比べると少なくなりました。2016年は30社を目標としています。費用は入会金70,000円と年会費250,000円です。250,000円の内訳は、合同企業説明会参加費、就職問題懇談会参加費、共同求人委員会総括会議参加費等です。就職問題懇談会は各学校の就職担当者とのパイプも確立でき、大手就活企業でやるのに比べると内容も違いはるかに安いです。長いビジョンで会社をどうしていくのかという視点をもって、採用について考えていただけたらと思います。
 そして、実際に自社の魅力が学生に正しく伝わっているのか?という事も今後の課題として挙げられると思います。何らかの形で、「自社の魅力再発見」をする試みを行いたいと考えています。
 また、近年合説に学生が集まらないのも悩みです。今の時代はインターネットで情報を得ることができますから、合説を開いても学生もなかなか来てくれないのです。大手就活企業主催でも集まりにくいようですので「合同企業説明会離れ」は今や同友会だけの問題ではないのです。
 一方、明るい兆しもあり、学校側に同友会を知ってもらうことで、同友会が目指す「人を生かす経営」を理解してくれる学校が出始め、そういう企業なら安心して学生を就職させられるというブランドになりつつあります。同友会の共同求人のいいところは「経営者に会える合同企業説明会」なんですよ。忙しくて出席できない経営者もいますが、これが魅力だと学生にもっと発信して参加者を増やしていきたいですね。
 また、同友会でも中同協がやっている「Jobway」というインターネットサイトがあります。まだまだ認知度は低いですが、もっとPRしていきたいですね。

▲ このページの先頭にもどる

携帯対応について