同友会ニュース−企業訪問

元長距離ランナーが挑む、金属加工の未来((株)協立機工 取締役会長 野沢大祐)

陸上に明け暮れた青春時代

   埼玉県最南端に位置する川口市は、埼玉県を代表する機械工業の街です。蟠立機工取締役会長の野沢さんは、創業者である先代社長の長男として、この川口市で生を受けました。
 走ることが大好きだった野沢少年は、小学校時代から陸上競技に明け暮れていました。高校時代の指導者の勧めで、陸上競技の強豪であるホンダ(本田技研工業蝓砲貌社し、実業団の選手として活躍しました。
 厳しい競争がある実業団において、野沢さんは長距離ランナーとして活躍し、毎年元旦に行われるニューイヤー駅伝に出場したこともありました。しかし、元号が平成に変わるころ、野沢さんに大きな転機が訪れます。

創業者の挑戦と協立機工への入社

   協立機工は、先代社長である野沢さんのお父様が、昭和57年に川口市に設立した工場が始まりです。平成元年頃、大口のお客様が関西に移転することになり、先代社長は、神戸に工場を設立するという大きな決断を行います。野沢さんも、このまま実業団で陸上選手としての生活を続けるか、川口に戻って家業を継ぐべきか、非常に悩みました。その結果、ホンダを退社し、協立機工に入社しました。家業とはいえ、金属加工の仕事の経験がなかったことから、猛勉強をしました。野沢さんは、「夜中の2時まで仕事をしていたこともあったが、実業団時代の練習に比べれば楽だと思った」と当時を振り返ります。

代表への就任と新しい挑戦

 平成21年、野沢さんはお父様から事業を受け継ぎ、協立機工の代表を任されます。同じ頃、新たな決断が求められました。この頃、メインの取引先から、「今の仕事の10倍に相当する大きな注文をしたいのだが、どれだけ受けてもらえるか」との打診がありました。野沢さんは「全部引き受けます」との言葉とともに、新工場の設立を決断。平成22年に今回取材に伺った鳩ヶ谷工場が始動しました。

同友会への入会

   昨年5月、川口商工会議所が企業発展に多大な功績を挙げた創業経営者を「創業者賞」として表彰することになり、協立機工の創業者であるお父様が受賞しました。しかし、お父様は海外旅行の予定があったため表彰式に参列できず、代役として野沢さんが表彰式に参加します。この表彰式で、以前より川口市の経営者連携セミナーなどで知己を得ていた新井俊雄さん(螢▲薀ぢ緝充萃役・川口地区会)と一緒になり、同友会への参加を勧められ、入会に至りました。なお、新井さんは、経営革新にふさわしい努力及び成果を挙げた企業に贈られる「経営革新賞」を受賞しています。
 「新素材の加工に強みがあります」と語る野沢さん。近年はタッチパネルの素材に使われるレアメタルの加工を行うこともあるとのことです。技術革新が凄まじい速さで進む電子機器においては、使用される素材も絶えず変化しているとのこと。競争が激化する中、野沢さんも日々、新しい素材の加工に挑みます。
 そんな野沢さんの楽しみは、「お酒」とのこと。健康のために休肝日を設けようと思い、自宅の冷蔵庫には生ビールとノンアルコールビールの両方を用意し、休肝日体制を敷いているものの、いつも生ビールに手が伸びてしまうのだとか。

協立機工のこれから

 「50歳を過ぎ、事業の後継を意識しました。川口の機械工業は、技術を継承できる人が圧倒的に足りない。僕の仲間うちでも、後継者がいないため会社をたたんだ人が少なくありません」。先代から培ってきた協立機工の技術と伝統を継承する人を育てるため、18歳と20歳の若者を採用したとのことです。
 変化に対応できる環境をつくり、お客様との信頼関係を継続すること。新しい時代に立ち向かう協立機工の挑戦は、まだ始まったばかりです。

企業概要

(株)協立機工
野沢 大祐 (のざわ だいすけ)
埼玉県川口市弥平3-2-10
TEL 048-287-3557
FAX 048-287-3558

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