同友会ニュース−企業訪問

同友会で社長が変わる、社員が変わる((株)トーカイメタル 代表取締役 原 博之)

順調な企業経営もいつしか社内の軋轢が

   原博之氏は、18歳から鋼材(ステンレス)商社に入社し、建築関係(鋼製建具)の会社で38歳まで活躍されていたそうです。「もっと自分に何かができるのではないか」という物足りなさを日々感じていたさなか、ステンレス鋼材の卸売りを営んでいたお父様に余命わずかという病気が発見され、実家の会社が倒産。ならば、自分が会社を起こし、父ともう一度商売をやろう、そう奮起し39歳で独立。これがトーカイメタルとしての第一歩となりました。独立にあたっては、営業時代に培ってきた信頼と信用がそのまま実績となり、スタッフ含め3人でスタートした5年後には、社員も10人前後に増え、売上も会社も着実に伸びていたそうです。
 その頃縁あって埼玉同友会の浦和地区会へ入会します。付き合いで仕事が増えれば…そんな軽い気持ちで入会しただけでは、当然自身の活動にも身が入らず、毎月届く『DOYOUさいたま』と中小企業家しんぶんを眺めるだけ。ところが、順調に進んでいた会社経営に次々と難題が降りかかります。人数が増えた分、社員とのコミュニケーションがうまく図れなくなり、次々と社員が退社、労働基準監督署に訴えられる事態にまで発展し、会社をどうしていけばいいのか、悩み苦しむ日々が続いたそうです。

社員と共に学び育つために

   この危機を脱する機会となったのが、残った2人の社員の「乗り切りましょう、社長!」という言葉と、地元に新たに設立された東彩地区会の存在。一度は離れてしまった同友会でしたが、今こそ自分と会社を変えるべきと、立ち上げ準備に携わるかたわら、9年ぶりに同友会活動に積極的に参加を開始します。その年に経営指針セミナーに参加し、改めて理念と会社と社員、そして自分自身にしっかりと向き合う決意で指針づくりに取り組みました。10数年会社を運営してきて、その大半を「お客様」だけしか見ていなかったことに、まず気づかされたと言います。
 セミナーで学んだことは即持ち帰り、即実践。すると、社員一人ひとりが次々と変わり始めたそうです。今までは一人で考え行動してきたことも、『社員と一緒に考えて、一緒に楽しんで一緒に悩む』が当たり前になりました。「なんかみんな変わったよね」と原氏が言うと、「社長が変わったからですよ」と、笑顔で返された時の嬉しさは、今でも覚えているそうです。

「気づくか気づかないかが重要」

   そんなやり取りを繰り返し、経営指針セミナーで作り上げた理念に込めた想いは、「お客様に」「社員に」感謝の心と、共に育とう・共に歩もう、という覚悟。「一度は退会を考えた同友会だけれど、辞めなくて本当によかった。“良い会社、良い経営者、良い経営環境とは?”を常に学び続ける仲間が身近にいることが本当に幸せです」「気づくか気づかないかがとても大事なことなのだと思います」。と笑顔で語ります。
 今は東彩地区会で幹事長として活躍をしている原氏。「若くて新入会員が多い地区会なので一緒に学び合うのが刺激になりますね」と、同友会活動を企業づくりにしっかりと生かしています。「経営指針セミナーは課題提出が大変でしたが、参加するたびに新しい刺激をもらいます。また、経営者同士の本気の討論が自分を奮い立たせ、そういう中から“本物”を見つけられました」と振り返ります。

経営者は常に自己変革

 今もまだ課題は山積みだけれど、これからは社員と一緒に会社づくり・顧客づくり・サービスづくりに励み、「安心してすべてをお任せする」という顧客からの声をどんどん増やしたい、5年後には自社ビルを地元に設立し、地域貢献に協力したいという展望を語っていただきました。「そのためには、まず社員一人ひとりが夢を持って幸せになれるような会社づくりをしないとね」という笑顔がとても印象的でした。また、時代に流されない『良いモノを作り上げる技術の継承』に力を注ぎたいと語る原氏からは、仕事に対する誇りや想いの強さを改めて感じ、その姿勢に学ばせていただきました。
 経営者は常に自己変革!社長が変われば会社が変わる。社員も変わる、しっかりと実践している原氏に勇気をいただき、私自身も頑張ろうと感じた取材となりました。  

          ▲共に学び育つスタッフとともに

事業概要

㈱トーカイメタル
代表取締役 原 博之
埼玉県吉川市高富1-5-11
TEL:048-983-8311 FAX:048-983-8312

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