同友会ニュース−企業訪問

【わが社の共同求人】社員の95%が新卒〜助けあい、育ちあい、伸ばし合う風土〜(ノグチコンピュータサービス 代表取締役野口喜介)

野口喜介氏(浦和地区会)
ノグチコンピュータサービス 代表取締役
会社住所:さいたま市中央区下落合1085-15
事業概要:人材派遣、ソフトウェア開発、データ入力
URL:http:www.ncsnet.jp/

求人方法を模索する

   弊社は昭和53年からソフトの開発を始めたのですが、ハローワークで技術者を募集してもなかなか集まらなかったのです。そんな時、たまたま同友会に入っていた大阪に住むいとこからすすめられ1985年に同友会に入会しました。入会の動機は求人活動をするのが目的でした。
 当時はまだ今の様な共同求人活動が確立されておらず、3Kのイメージが強い中小企業に人材は集まりませんでした。皆が我れ先に大手企業を目指す中、どうすれば学生に中小企業の魅力を伝えアピールできるかを模索しました。
 かつては『先生と仲良くするには金を使わなければいけない』『先生の書いた本を大量に購入すること』『接待や袖の下を渡さないと学生を紹介してくれない』等がまことしやかに語られた時代もありました。しかしその後、その考えに異を唱える意見が出始めて、急速に共同求人の在り方が変わっていきました。そして弊社も、大学に直接出向いて中小企業の良さを訴え、大学とのパイプ作りに地道に取り組む方向へと転換しました。当時は社会保険に入ってない企業も多々あったので、労働環境の改善など、会社の体制づくりから始めていきました。

共同求人を通して感じたこと

   私が共同求人を始めたころ、世間では出来るだけ“良い学生”即ち優秀な学生を採用しようと言う風潮がありました。しかし私は大手企業の様に日本中から優秀な人材を集めるやり方に疑問がありました。“良い人”を採用するのでなく、意欲のある人を採用して良い教育を受けさせて会社で育てる。中小企業こそ地域から様々な人を採用して育てていけば、伸びていくということを実感しました。
 その後、中同協と埼玉同友会で共同求人委員長を務め、日本全国でその体験を伝えました。企業家は経営者であるだけではなく教育者でもあります。仕事を通じて人を育てることは地域への貢献につながります。
 また以前、即戦力として課長クラスを中途採用した事がありました。しかし、前職での経験にこだわるあまり要求が多く、正社員は育たず、結果中途退社していくという苦い経験から、新卒者を採用して社内で助け合いながら、育ち合い伸ばし合う採用へと切り替えました。

伸ばしあい、育ちあう会社を目指して

   その当時の全県経営研究集会でも、次のように報告したのですが、「会社というのは人間の体と同じ。頭ばかりでもダメだし手も足も必要で、人には必ず長所があり短所がありその特徴を活かしてゆく。自社でいえば、プログラマーは偉くて運転手は偉くないとか、そういう差別があると本当の協力が生まれない。それぞれの持ち場でやるべきことをやっていく、全員で一つの会社を担っている」ということです。そういう意
識が育っていくと離職者も減り、その結果、社員の95%くらいが新卒になりました。
 毎年新卒採用をした結果、社員が増えて会社が大きくなりました。学歴の差別もなく、みんなで育って行こうという社風の中、学校とのパイプができて継続的に新卒者を紹介してくれるようになりました。
 今、自社で実践していることは社員満足度(Employee Satisfaction)の向上です。年に一度5点満点で評価するのですが、評価項目に対しては各自がまったく遠慮なく思いのままを書きます。例えば、給料を増やしたければ売上げを上げなければいけない、利益を上げなければならないでしょう。もし両方が達成した時には経営陣がそれを搾取するのではなく、社員全員が自分の意欲でより良いサービス、質の高いサービスをする。その為に資格を取得してスキルアップするなど各自が目標を設定していますので、その目標達成の為の要望に耳を傾けるというのが私の仕事です。
 かつては賞与を払えないのに支給して資金繰りを悪化させたこともありましたが、今は賞与は皆で稼いでいるという意識を持つようになって会社も安定してきました。

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