同友会ニュース−活動報告

首長訪問 中原恵人 吉川市長に聞く 「価値ある未来を、共に」を合言葉に奮闘中!

 \; 同友会で活躍されている経営者の皆さんには、地域と地域企業、そして行政をつなぐ役割を担ってほしい」中原吉川市長の力強い言葉がとても印象に残った、東彩地区会員による吉川市長訪問。「何位」「何%」という数字を追い求めるだけではなく「安心」「幸せ」「郷土愛」などの「幸福を実感出来る街づくり」、「価値ある未来づくり」を目指して、日々市政にまい進される中原恵人市長を訪問し、お話をお聞きしました。

【聞き手】
盒鏡掬副代表理事、原 博之東彩地区会長、藤元天美広報委員、
若林清治広報委員、永井義昭幹事、伊藤 健幹事

●吉川市の概要・魅力についてお聞かせください。

 \; 中原市長 吉川市は埼玉県南東部に位置し、平成8年に「吉川市」となり昨年20周年を迎えました。人口は72,000人で東京のベッドタウンとして、人口増が続いています。2012年にJR武蔵野線「吉川美南駅」が開業し、この地域の開発が進んでいますので、今後10年で約5,000人の住民増を予想しています。ベッドタウンとして人口が増えた経緯から、これまで特に観光に力を入れてこなかったこともあり、吉川市の魅力PRはこれからの課題です。その分、これからの可能性がある街だとも感じています。
 幸い、吉川市は自治会数が95と、全ての自治会長さんとコミュニケーションをとりながらやっていける規模ですので、私が直に膝をつき合わせてお話しをさせていただいています。後ほどお話しする「産業振興」にも力を入れていますし、また、教育では、タブレット教材の導入、放課後教育事業などを一部の学校から実施し、吉川市全体に広がるように進めていますし、それを市街化調整区域にある生徒数が減少している学校の課題解決にもリンクさせています。
 市政運営から人口減少問題を考えたとき、各市町村から不安の声が聞かれますが、不安に振り回されるのではなく、「吉川市での幸せのあり方」を追求していくことこそが、未来の吉川市の魅力につながっていくと考えています。

●中小企業振興条例に対するお考えと、今後の取り組みにつ いて、お聞かせください。

 \; 中原市長 「吉川市の発展のために、中小企業と行政に何ができるか」という点にフォーカスした条例にしたいと考えています。そのために、企業訪問や農業関係者との意見交換などを積極的に行っています。
 「中小企業への単なる補助制度」ではなく、「行政とどのように連携すれば、企業も上向きになり、吉川市民が幸せになれるのか」、その点を経営者の皆さんに考えていただきたいとお伝えしています。もちろん私自身も、「行政と地域企業の真の連携とは何か?」を模索しながら、訪問や意見交換を行っています。
 条例の策定に向けて、様々な職種からなる推進チームを作り、幅広の意見をいただいています。それを踏まえながら、各経済団体のトップの人たちによる検討委員会で条文の案を作成し、さらに商工対策審議会で検討していただくという、三段構えで条例策定を進めています。埼玉同友会の太田さん((株)ホウユウ 太田久年氏)には検討委員会の座長としてご尽力いただいています。
 企業経営者や農業関係者をはじめとする、様々な分野の「吉川市の産業人」と共に議論を進め、「中小企業振興」という枠を越えて、農業、商業、工業を含めた「産業全体の振興を図る」条例にしようと思っています。当然、策定後の政策実現までも視野に入れ、しっかりとした条例にしてゆきます。

●先ほど教育についても少しお話をされていましたが、吉川 市には吉川市教育大綱がありますね。

 \; 中原市長 この教育大綱こそが、吉川市の産業振興の条例に密接に結びついてくると思っています。『家族を 郷土を 愛し 志を立て 凛として生きてゆく』という短い一文ですが、子供たちが自分の為だけではなく、誰かの為、社会の為に自分の能力を発揮し、社会に羽ばたいて欲しいという思いが込められています。
 そのためにも家族や仲間への愛、生まれ育つ街への愛は重要です。そうした愛や志を子供たちに伝えるという部分において、企業の皆さんにも、ぜひ子供たちへの教育に力を貸していただきたいと思っています。これは私自身に対しても同じで、私が正しく生きることで、子供たちの中には政治家を志す人が出てくると考えています。この教育大綱が浸透するかは、先生だけの力によるものではなく、地域のすべての大人の背中にかかっていると思います。
 たとえば、皆さんの企業を子供たちが回り、お仕事を学びながらスタンプラリーをするとか、高校生や大学生に向けた起業セミナーの講師を皆さんのような現場の経営者にやってもらうというようなことも条例策定後に展開できればと思っています。
 ものづくりの大切さ、地元で働く良さを、どのようにしたら子供たちに伝えていけるかを模索しながら、市民が皆で、子供たちを育てていく、そうした街づくりを可能とする産業振興の条例にしたいと強く思っています。

●自然災害の増加に対する吉川市の取り組みについて、教え てください

 \; 中原市長 「理念を明文化することの重要性」を同友会で教えていただきましたが、災害対策にもそれはあてはまります。「すべて防ぎきることが出来ないのが自然災害」だと、謙虚に受け止め、「防災」ではなく「減災」という言葉を使用するようにし、今年を「減災元年」と位置付けました。
 そうした理念の下に、まずは危機管理課を新設し、自衛隊や県の防災担当、市の消防組合との連携を強化しました。そして何よりも重要視しているのが、「自分の命は自分で守る」という「自助」の意識の向上であり、自治会や各学校において「減災教育」を展開する中で、市民の皆さんに「自助」の重要性をお伝えしています。

●吉川市街づくりの未来図についてお聞かせください。また、 吉川道路ビジョンは兼ねてよりの課題となっているかと思い ますが、そこも併せてお話をしていただけますか?

 \; 中原市長 幹線道路と幹線道路がしっかりと接続していないという点が、吉川市の道路の課題です。道路整備は、吉川市の担当部分と、埼玉県の担当部分があるのですが、その連携が重要です。道路整備は産業発展にとって欠かせないものです。三輪野江地区にある「常磐自動車道・三郷スマートインター」の周辺を含め、「市民が使いやすい道路」そして、「産業が発展する道路」をつくるために、中長期の計画をしっかりと立てて事業を進めてゆきます。
 まちづくりについてですが、じつは吉川市には、市民の心のよりどころ、吉川市のシンボルとなるような大きな公園がないのです。これは、市として非常に寂しく残念なことだと常々考えており、市民の幸福感を満たすような、また、市民が集えるような総合運動公園をつくりたいと思っています。それ以外の様々な分野においても、吉川市の先人や歴史に敬意と感謝を持ち、多くの市民との共動でまちづくりを進めてゆきたいと考えています。

●最後に、吉川市長として、中小企業に期待することや、同友 会へのメッセージをお願いできればと思います。

中原市長 同友会は、勉強家で熱心な方が多いと感じています。中小企業家同友会の経営者の皆さんには、ご自身が属する地域の中でテーマを見つけて、地域の産業振興につながる活動をぜひ積極的に行ってもらいたいと思っています。地域と企業と行政をつなぐ、そんな役割を担っていただければ地域、そして地域の産業も、もっと元気になり、吉川市民の幸福実感が向上してゆくものと思います。

《取材を終えて》

 「価値ある未来を、共に!」というテーマを掲げ、明確なビジョンと使命、信念を抱き、街づくりを進めている中原市長の一言一言に圧倒されるような、そして、私たち企業家の背中を優しく力強く押していただいたような、そんな首長訪問となりました。「地域貢献とは何か?」 なかなか言葉にすることは難しいですが、5年後10年後の未来に、私たちがどう繋げていくのか、同友会運動の実践と行政との連携の中で、気づきがあるのだろうと思います。
 吉川市の今後の発展を期待するとともに、私たち自身も同友会運動を通して成長していけるよう、励んでいきたいと思いました。  \;

写真左より若林清治広報委員、盒鏡掬副代表理事、永井義昭幹事、中原恵人吉川市長、
原 博之東彩地区会長、藤元天美広報委員、伊藤 健幹事

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