同友会ニュース−企業訪問

重ねてきた経験・蓄えてきた知識を手渡すために(株式会社 山英 西山 英行)

体験に学び生活を整え、「その時」を待つことも必要

 \;  幼少のころから、漠然とではあるけれど土木・建設の仕事に憧れていた、という西山さん。土木工学を学び、中堅の土木建設会社に就職し建設の基礎を学びました。そして、建築業は資産が必要だと分かってきました。大量の資材を購入し、保管し、多くの人を雇うための資金や土地がなければならないのです。それらを持たなくてもできる事業を、考えていました。
 その後、知人の紹介で別の会社に移ります。ここで下請事業の苦しい実情を目の当たりにします。当時は手形決済が主流の業界で、資金繰りの苦労も味わいました。経営に必要な数字や分析を身に着けたものの会社が倒産。西山さん35歳のときでした。
 まずは生活を維持するため、建設関連の商社に就職。10年ほどを経たときに、早期退職制度に応募。いよいよ好きな仕事を起業する、「その時」にたどり着きました。そして、資金を持たずに起業できる業種にもたどり着きました。

自社のフィルターを持ち、自社の価値観を信じること

 建物の塗装、道路交通標示の事業を始めた当初は、小口の仕事ばかりでした。業界では後発。市場で認めてもらうためにどうしたら良いかを考え、商工会議所へ相談に行きました。足繁く通い関係を作るうちに、仕事につながるキッカケや知己を得ることができました。
 「商工会議所は使えない、などという他人の意見に惑わされちゃいけませんよ」と西山さんは強調されます。「自ら出向いて自ら判断すべき。銀行も、借り入れをしてこそ初めて様々な情報を提供してくれることを知りました」と語ります。「まず自社のフィルターを通して考えることが大事で、そのフィルターを持つには、経験や知識が必要。それがないままに走り出す経営者が目につきますね」と自身の経験からの心配も口にしました。
 \;

              ▲展示会でお客様に説明する西山社長

 「会社は継続してこそ会社」の信念を貫く

 \;  創業当初の市場開拓。公共工事を受注するまでの道のり。その困難を乗り越えられたのは「会社は継続しなければいけない」、という創業当初の思いが根底にあったからです。
事業の拡大という夢より、自分の身の丈にあった経営で会社を存続し、次の世代へ引き渡していくことを目指しています。子どもの頃から好きだった土木の仕事を、どれほど大切に考えているのかを物語っているようです。
 現在、(株)山英もしくはその事業を、今後担ってくれる人を募集しているそうです。新卒採用では多大な資金や時間を必要とし、事業承継までに間に合わない。ですから、経験者を敬意と感謝をもって迎えたいと考えています。
今まで多様価値観や、経営者と対峙してこられた西山さんのお話で、埼玉同友会や当広報委員会に対して「強い柱と柔軟な枠組み」を期待されていることを感じました。そのためには、西山さんが、そしてベテラン会員さんたちが、内的環境・外的環境の変化に対応できるためのガイド役を担ってくださる必要を感じ、取材を終えました。

▲ このページの先頭にもどる

携帯対応について