開催日時2026年3月13日(金) 17:00
会員でない方の参加歓迎
- 報告者
桶川市教育委員会 歴史民俗資料館 主事 飯塚真人氏
建築士・防災士 ・晴建築工房株式会社代表取締役 中山晴喜氏
桶川市長 小野克典氏
桶川市商工会 会長 渋谷氏
- 会場
桶川歴史民俗資料館(川田谷生涯学習センター)
- 会場詳細
〒363-0027 埼玉県桶川市川田谷4405−4
- 参加費
無料
例会・行事内容
一万年の時間軸から、私たちの防災を再定義する
第3回 地域防災シンポジウム
遺跡に残された災害の記憶を基に、地域の防災のあり方を考える
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開催にあたって
私たちが暮らし、事業を営むそれぞれの拠点を、災害からどう守り抜くか。安全な街づくりを願うすべての皆様、そして地域のレジリエンス(回復力)を高めたいと願う方々と共に、第3回目となる「地域防災シンポジウム」を開催いたします。
これまで本シンポジウムでは、地域固有の地層リスクの共有や、能登半島地震における医療連携の教訓、さらには事業継続の命綱であるBCP(事業継続計画)の策定など、産官民の垣根を超えて確かな知見と連携を積み重ねてきました。
遺跡に残された災害の記憶を基に考える
かつてこの列島で数千年にわたり定住を続けた縄文の人々は、地形から災害リスクを読み解き、自然の猛威を織り込んだ「高台」に集落を築きました。地層や遺構に刻まれた「土地の記憶」は、現代の私たちが忘れがちな自然への畏敬の念と、真に持続可能な「自助・共助」のヒントを今も発し続けています。
歴史が教える土地の記憶を、いかにして現代の自主防災組織や各拠点の安全戦略に組み込んでいくか。一万年の時間軸から私たちの防災を再定義するこの対話は、業種や居住域を超えて、より確かな未来をデザインする貴重な機会となるはずです。
有事の際の最大の力となる「顔の見える連携」を、共に築いていきましょう。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
Date
2026.03.13 FRI
17:00 – 20:30
Venue
桶川市歴史民俗資料館
(道の駅「べに花の郷おけがわ」隣接)
主催:埼玉中小企業家同友会 中部支部 /後援: 桶川市 / 協力:桶川市商工会
© 2026 Community Resilience Symposium Project.
活動報告
産官民の連携で育む「地域の強靭化」
2026年3月13日、地域の未来を見据え、行政、経営者、市民が一体となって集い、3回目となる「地域防災シンポジウム」が開催されました。このシンポジウムは、桶川市商工会の協力を得て、中部支部の中山晴喜氏が14年にわたり継続してきた地域連携の歩みの上にあります。一朝一夕には成し得ないこの「産官民」の深い信頼関係は、これからも地域を守る盤石な基盤となるものです。本会では、その連携をさらに強固なものにすべく、多角的な視点から議論が展開されました。
行政が強調する「自分たちで守る」原則
冒頭、小野克典市長からは、令和8年度の自治会制度への移行を見据えた行政の取り組みが報告されました。市長が強調されたのは、防災の原点である「自助・共助」です。2015年の水害事故の教訓を風化させず、行政の支援(公助)には限りがあるからこそ、自らの命を自らで守る「マイ・タイムライン」の普及や自治会組織の強化が、地域を守る力の根幹であることを改めて共有されました。
経営の備えは、地域を支える柱
続いて、桶川商工会の渋谷光章会長は、事業継続計画(BCP)を企業にとっての「重要な戦力」であり、「予防接種(BCG)」のような欠かせない備えであると再定義されました。その実践例として登壇した金子昭雄支部長(株式会社金子商事)の報告は、単なるマニュアル作成に留まらず、社員と「何が起きたら困るか」を対話し、雇用を守る準備を整える姿勢が、いざという時に企業を地域の支えへと変えるのだと実感させられるものでした。
建築の科学と、地名に刻まれた警告
建築士の中山晴喜氏は、専門の建築視点から、土地選びにおける「リスクを見極める力」を説かれました。不動産価値を優先して本来のリスクを隠してしまう「地名ロンダリング」の危うさを指摘し、旧地名に刻まれた地形のヒントを見逃さないことの重要性を強調。建物の揺れの特性と地盤の相性を把握することが、命を守る最期の砦になると警鐘を鳴らされました。
考古学が解き明かす「先人の知恵」
今回のシンポジウムを締めくくったのは、学芸員で考古学専門の飯塚真人氏による報告です。飯塚氏は、数千年前の縄文遺跡が、現代の浸水想定区域を見事に避けた高台に位置している事実を提示されました。ハザードマップのない時代、先人たちは土地の性質を経験則として完璧に理解し、住まう場所を選んでいたのです。「遺跡には人々の生活の痕跡と同時に、災害の痕跡も刻まれている」という言葉通り、地層や遺構に残された「過去からの伝言」を正しく読み解くことこそが、最強の防災戦略であると確信させられる内容でした。
同友会が地域の「防災ハブ」へ
行政、企業、そして専門家の知恵。これらをバラバラにせず、一つの大きな「地域を守る力」へと繋ぐハブになるのが、私たち中小企業家同友会の役割です。歴史を敬い、科学を備え、私たちは地域の安全を次世代へ繋ぐ「伴走者」として、これからも共に歩み続けてまいります。
中部支部 地域づくり委員会